毎日新聞 11/12掲載「きょうのセカンドオピニオン」に院長の回答が掲載されました
毎日新聞の連載「きょうのセカンドオピニオン」 の11/12(水)号に、院長の横井の回答が掲載されました。「酒さと診断されたが2年治らない」という質問者様への回答です。
https://mainichi.jp/articles/20251112/ddm/013/040/004000c
ー記事は有料のため以下要約ー
Q 「酒さ」治らない?
2年前に両類下部に湿疹ができ「酒(しゅ)さ」と診断され、塗り薬をつけているが治らないという89歳、女性。
A 他の疾患かも。専門医受診して
酒さとは、頬や鼻、額などに赤みやほてり、にきびに似たブツブツ、ヒリヒリ感などが表れる慢性的な炎症性疾患です。30~50代に多く、女性に多い病気です。原因は完全には解明されておらず、体質的な要因と、紫外線や温熱刺激、精神的ストレス、皮膚への摩擦、飲酒や刺激物の摂取などの後天的な要因が複合的に関わって発症すると考えられています。ホットヨガやサウナなどで過剰に体を温めることも良くありません。完治する病気ではなく、悪化要因をできる限り避け、低刺激性の洗顔料や保湿剤を使用し、症状が悪化しないようにすることが重要です。
治療としては、外用薬や内服薬、症状によってはレーザー治療などを行います。診断が難しい病気でもあるため、皮膚科専門医を掲げる医療機関で診察を受けて、他の疾患の可能性について聞いてみることがお勧めです。
相談者は発症年齢や部位が酒さとして典型例ではなく、治療を行っても長期間同じ状態が続いていることから、他の疾患の可能性も考えられます。また外用薬の種類によっては、長期間の使用で症状が悪化することもあります。まず現在使用している外用薬を中止し、専門医のいる病院やクリニックでの診断をお勧めします。適切な治療薬を処方してもらうことで快方に向かうことが考えられますので、近くの皮膚科専門医を探して受診するようにしましょう。
ーーーーー
酒さという疾患は、診断も治療もシンプルではありません。酒さでも様々な病態(段階)があり、他の疾患である可能性や他の疾患を合併していることもあります。
酒さだからこの薬!ではなく、その症状・病態に合わせて治療を行い、肌の状態を落ち着けていくような治療です。
質問者様のように「酒さと言われて治療しているけど治らない」または「この赤みは酒さかな?」など、顔の赤みにお悩みの方はご受診ください。
当院HP 『酒さ』のページ
https://www.irodori-hifuka.jp/rosacea/
顔の赤みに対する治療には保険適用外のものもありますが、基本的に保険適用の治療から提案しています。まずは通常の保険診療でご受診ください。