スキンケア相談Skincare guidance

スキンケアSkin Care

スキンケアは健康な肌を保つために欠かせないものですが、スキンケアやメイク製品の使用が肌状態を悪化させる要因となる事もあり、皮膚疾患がある場合の化粧品選びは注意が必要です。
当院では、肌トラブルがある人でもできる限り安全に化粧品をお使いいただけるよう、皮膚科学的根拠に基づいたスキンケア指導に力を入れております。
スキンケア指導=化粧品をお勧めする、ではありません。
当院では、皮膚疾患に対する治療の一環として化粧品をお勧めすることは一切ありません。

下記ご了承ください

皮膚科専門医によるスキンケア指導とは、肌状態や症状の悪化を避けるための治療の補助としての指導を指しています。
医療機関の性格上、「合う製品を探して欲しい」「どの製品がいいか」といった化粧品コンシェルジュ的な相談は承れません。

美容の診察(自費診療)においては、若々しいお肌を保つためのスキンケア指導や医療機関専売の美容目的の化粧品もご紹介しています。
ただしルール上、保険診療の診察の際に、シワ・シミなどの美容目的のご相談はお受けできません。

当院で行っているスキンケア指導例

診療でお伝えすることの多いスキンケア指導の例をご紹介します。
もし当てはまることがあれば、スキンケア見直しの参考にしてください。

 

ニキビでお悩みの方のスキンケア

油性の強い化粧品の使用を避ける、頻度を控える
ニキビの赤みは気になるものです。ニキビ肌だからといってメイクを我慢する必要はありません。ただしリキッド/クッション/クリームファンデの長時間かつ毎日の使用はニキビの悪化要因となることがあります。 人と会う予定に合わせて、しっかりメイクする日、日焼け止め+パウダーのみの日、などベースメイクの油性や重ね具合を変えることをご提案しています。
またスキンケアでも、目元や頬が乾燥するからと化粧水→乳液→クリーム/オイル類までしっかり塗っている場合がありますが、額や顎などニキビができやすい部分には乳液までにする、など部位で使い分けるのも良いでしょう。

ノンコメドジェニック製品※を使用する
※コメド(毛穴の詰まり)の要因になりにくいよう作られた化粧品のこと。特殊な製品ではなくドラッグストアなどでも入手可能です。乳液・クリームやベースメイク製品など肌全体に塗るものでは、パッケージの裏面を見てノンコメドジェニックかどうか確認しましょう。

洗顔料を用いて洗顔する
ニキビ肌の方でも「乾燥するから」という理由で朝の洗顔を控えていることがあります。皮脂は分泌されてから時間が経つと酸化や常在菌による影響により肌にとってマイナスとなることがあります。Tゾーンや顎など油っぽい部分をメインに泡で優しく洗顔をしましょう。お湯だけで皮脂を落とそうとすると高い温度が必要であり、かえって肌にとって負担です。
ニキビに悩む10-20代の若い方でももっと上の世代が使う高級なスキンケアを使っている例がありますが、これらの製品の中には油性が強くノンコメドジェニックではないものも多く含まれます。化粧品は高額なものであれば肌に良いわけではありません。肌質や肌状態に合ったものを選びましょう。

敏感肌、アトピー性皮膚炎

刺激の強い製品を避ける
拭き取り系化粧水、エタノール含有量が多い製品は避けましょう。近年人気の高いビタミンC含有の化粧品も敏感なお肌には刺激となることがあります。肌状態が落ち着くまでは控えましょう。
またシワ用化粧品、美白化粧品、角質ケアなど作用・目的が比較的はっきりとした製品は、炎症がある場合は悪化させる可能性があるので、荒れている間は使用を控えた方が無難です。

とにかく“摩擦”を避ける
皮膚はとにかく摩擦に弱いものです。洗顔後のタオル、スキンケア時の指/コットン、メイク時の指/スポンジ/パフ、これらは全て摩擦の原因となります。摩擦により炎症の悪化はもちろん、色素沈着(黒ずみ)の原因となります。
複数の化粧品を重ねると、その分摩擦の回数が増えます。”たくさんケアする”が肌に良いとは限りません。荒れている時ほど製品の数はシンプルに減らし、優しく丁寧にケアしましょう。

天然・オーガニック系化粧品の使用を避ける
敏感肌・アトピー性皮膚炎などの方で肌に炎症がある場合は、植物や天然成分由来・オーガニック系の化粧品の使用を避けましょう。意外に感じるかもしれませんが、天然/植物由来の成分は、化学的に作られた成分に比べてアレルギーのリスクが高いと言えます。 特に湿疹などで肌のバリア機能が低下している状態では化粧品の成分が皮膚内部に入り込みやすくなり、アレルギーを起こしやすくなります。

特に、食物由来の成分の化粧品や食物そのものを皮膚に塗ることは要注意です。皮膚に食物の成分を塗ることでその食物に対する食物アレルギーを起こし(”経皮感作”と言います)、その食物が食べられなくなることが知られています。 アレルギーの観点からは、天然成分はむしろ高リスクであることを覚えておきましょう。 皮膚科などでお勧めすることが多い”敏感肌用化粧品”(ドラッグストアなどでも購入可能)は、刺激やアレルギーを起こすリスクが高い成分を極力取り除いて作られています。肌に炎症がある間は、それらの製品を使う方が安心です。

皮膚に炎症がある場合、治療初期にはスキンケアやメイクを少し控えてもらうこともありますが、最終的には通常通り化粧品を楽しんでいただくことをゴールとして診療を進めてまいります。院長自身も化粧品が大好きであり、化粧品が使えない不安やお悩みを抱えている方に寄り添った診療を心がけたいと思っております。 些細なご不安でもどうぞお伝えください。

美容目的のスキンケア指導

若々しいお肌を維持する目的でのレチノール製品、色素沈着に対してのハイドロキノンなど美白剤、などのお悩みや肌質に合わせた製品のご紹介や使用法の指導を行います。 美容治療と併用して、または普段のスキンケアとして、医療機関専売の化粧品の使用を希望される場合にはご相談ください。

注意1:肌トラブルがある場合には美容目的の製品はご購入いただけません。治療すべき肌状態を認めた場合には、まずは適切な治療や検査を提案させていただきます。
注意2:美容目的のみのご相談は保険外となります。ご了承ください。

化粧品の使用法と注意点

す化粧品の各アイテムの使用法や注意点について、基本的な考え方を記載します。 国内の化粧品は安全性や使用感において優れた製品が多く、この記載が製品のすべてに当てはまるわけではありません。ご自身が使っていて肌状態が良いと感じるなら問題ないでしょう。

しかしこのページをご覧になる方の多くは、ご自身の肌状態やスキンケアの方法に対して何らかの不安や疑問を感じていると思われます。基本的なことですが、実際の診療において質問を受けたり説明することが多い点ですので、ご参考になれば幸いです。

クレンジング・洗浄

肌に”浸透させる”スキンケア製品に比べると、”落とす”製品に対しては無頓着になりがちです。
しかし洗浄のアイテム選びはとても重要です。洗浄の段階で必要な潤いを洗い流してしまうと、後から補うのは簡単ではありません。

クレンジング

最も肌に負担をかけやすい工程です。メイク汚れをきちんと落とすための洗浄力により、肌の潤いに必要なものも洗い流されやすくなります。クレンジングは適当に選ぶべきではなく、肌質はもちろんメイクアップとのバランスを考えることが重要です。

大まかに、オイルやリキッド>クリーム>ミルク、といった順で、メイクを落とす力が強いとされます(かなり製品による差があります)。
崩れにくいベースメイクやウォータープルーフのポイントメイクをしっかりしている場合は、洗浄力高めのクレンジングが必要です。しかし軽いメイクに対して洗浄力の高いクレンジングオイルを毎日使っていると、肌は乾燥しバリア機能も低下します。

肌への負担を考えると、メイクアップのカバーの程度に合わせて洗浄力の異なるクレンジングを用意して、TPOで使い分けるのが理想的かもしれません。
またマッサージを兼ねるようにゆっくり時間をかけてクレンジングを行うことはやめましょう。クレンジングの時間が長いのは、明らかに肌に負担です。


洗浄料

肌質を考えて選びましょう。選ぶポイントの一つは、皮脂が多いか少ないかです。
「洗いすぎるとかえって皮脂が増える」はあまり根拠がありません。ニキビ肌の若い世代の人がお湯だけだったりお母さんの洗顔料を使うのは逆効果のこともあります。

肌に優しいイメージのせいか、皮脂の少ない乾燥肌の人が無添加などの石けんを使用していることがありますが、石けんの多くは皮脂洗浄力が高めで、乾燥を悪化させることもあります。

また乾燥肌を理由に朝は洗顔料を使わない人もいますが、基本は洗顔料の使用がお勧めです。洗顔料そのものが悪いのではなく、負担の少ない洗顔料を選ぶことが重要です。

洗顔の際はしっかり泡立てること。皮脂の多い額・鼻・顎を先に洗い、目元や頬は優しく撫でるだけでも十分です。泡立てが苦手な人は泡状の製品を選ぶのもお勧めです。

洗顔料の目的は汚れを落とすことです。洗い流す製品に美白などの成分が入っていても高い効果は望めません。美容効果は、与えるケア(特に美容液)に求めるものです。洗顔料はシンプルなもので十分です。

化粧水

日本人は化粧水というカテゴリーの製品を好む傾向にあり、用途や使用感など豊富な種類の化粧水があります。
化粧水の用途を”水分補給”として捉えるとたっぷり補給した方が良いように感じますが、化粧水をたくさん与えてもその水分が肌に浸透してそのまま残るわけではありません。化粧水の目的は水分補給ではなく、水溶性の保湿成分を肌に与えることです。

化粧水をつける際に、コットンや手で何回も叩くように重ね付けするのは摩擦の原因になります。手で丁寧に1-2回馴染ませるだけで十分です。

化粧水は必要不可欠のアイテムではありません。しかし使い心地に非常に優れた製品も多く、心地よいお手入れには欠かせない存在でもあります。化粧水の”水分”に過度の期待をするのではなく、他のケアも含めてバランスよくケアしましょう。

美容液

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乳液・クリーム

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日焼け止め

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