シミ・そばかすSpot
シミでお悩みの方へ
シミと一言で言ってもさまざまな種類があります。加齢とともに、1種類のシミではなく複数の種類のシミが重なって存在する例が多くなり治療はより複雑になります。
加齢、紫外線、女性ホルモン、炎症、ストレス、肌への刺激や負担、生活習慣や環境、喫煙など、シミを生じる原因は多岐にわたります。当院では、皮膚科専門医がどの種類のシミなのかを見極めて最適な治療方針を検討し、当院で行っている治療について説明します。当院で可能な治療がベストでないと判断した場合は、その旨をお伝えしています。診察を受けたからといって必ず治療を行う必要はありません。
シミ=レーザー治療と考える人も多いのですが、レーザー治療で悪化するシミもあります。気になるシミがある方は一度ご相談ください。
美容目的の治療は原則保険適用外です。
当院では、肝斑治療やシミ対策・美肌ケアとしてのビタミンCやトラネキサム酸の内服薬の処方は、全て自費診療です。予めご了承ください。
シミの種類
老人性色素斑
加齢によって生じる色素斑で、紫外線が当たりやすい手、顔、腕などに生じます。境界が比較的はっきりした褐色のしみで、老人性という名前ですが、紫外線にあたる頻度などにより20代でも見られます。当院では、美白剤の外用やピーリング、デルマトロンという機器によるダウンタイムの少ない治療を中心に行っています。 ※現時点では、Qスイッチレーザーやピコレーザーは当院にはありません。ご了承ください。
肝斑(かんぱん)
皮膚への摩擦、慢性的な微細な皮膚の炎症、女性ホルモンのバランスが関与してできると考えられています。20~40代の発症が多く、頬などに左右対称のぼんやりしたシミができます。高齢になると目立たなくなりますが、それまでは再発を繰り返します。また一般的なシミに対するレーザー治療では悪化することがある厄介なシミです。肝斑と老人性色素斑との合併も多く、老人性色素斑のレーザー治療などにより老人性色素斑が薄くなった後に、同じ部位に元からあった肝斑が濃くなり目立ってしまうこともあります。
肝斑では他のシミと違い皮膚への慢性的な摩擦が要因となっている例があり、スキンケアの見直しにより色調が改善することもあります。トラネキサム酸の内服や美白剤の外用に加え、スキンケアの見直しも治療の一環です。
肝斑は、他のシミのように「取る、治す」のではなく、「薄くする」ことも目標に適宜治療しながら”付き合っていくシミ”とお考えください。
当院では、スキンケア指導とトラネキサム酸/ビタミンC/ビタミンEの内服、ハイドロキノンやトラネキサム酸の外用をまず3-4ヶ月程度行います。トラネキサム酸/ビタミンCなどをホームケアとして加える事も可能です。さらに高い効果を希望する方には、メラニン排出を促進するケミカルピーリングにビタミンCとトラネキサム酸などの成分を浸透させるイオン導入を組み合わせた治療もお勧めしています。
脂漏性角化症(老人性いぼ)
茶色いしみが盛り上がったように見えたり、触れるとほんの少しざらざらしています。加齢に伴って増えますが、早い方は20代でもでき始めます。顔だけでなく、体幹などにも小さい脂漏性角化症が多発することがあり衣服が引っかかる事もあります。皮膚の浅い部分の組織が少し増殖して厚くなっているので、その部分をレーザーで削る治療(炭酸ガスレーザー)を行います。小さい浅いものだと局所麻酔も不要です。比較的短時間で終わり、安全性の高い治療です。
炎症後色素沈着
ニキビ、摩擦、ケガ・ヤケドの後、湿疹などの炎症によって皮膚にメラニンが増えてしまってできているシミです。摩擦や紫外線二より濃くなる、消えるまでの時間が伸びます。肌の新陳代謝とともにメラニンが排出されるため、治療を行わなくても数ヶ月〜半年程度で徐々に薄くなっていくことが多いですが、年齢が上になるにつれて、この速度は遅くなります。できるだけ早く改善させたい場合、美白剤やピーリング、イオン導入などの治療を行います。
雀卵斑(じゃくらんはん)
いわゆる、そばかすです。小さくて茶色い斑点が鼻〜頬全体にできます。遺伝的な要因が強く、美白ケアでは消えません。思春期に増加しますが20歳代には薄くなることもあります。ただし紫外線を多く浴びると濃くなります。当院では光治療(セレックV)で治療を行っています。反応して薄くなりますが、再発することも多いです。
当院の治療
診察料(自費診療共通)
初診料 | 3,300円 |
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再診料 | 2,200円 |
経過チェックのみ※ | 1,100円 |
光治療・IPL(セレックV)
当院で導入しているセレックVは、幅広い波長の光を使い分けることが可能なIPL光治療器です。薄い小さいシミが多発しているような方には特にお勧めです。
- 波長を切り替えて幅広い悩みに対応可能
- ヘモグロビンの【赤】(→赤みや血管拡張) / メラニンの【黒】(→シミやそばかす)、ぞれぞれの色に合った波長のフィルターに切り替えて照射することが可能で、一回の施術で異なるターゲットに対する治療が同時に行えます。
- 優れた冷却機能
- 肌にあたる部分の冷却機能が優れていることにより、レーザー治療や光治療の合併症である熱傷(ヤケド)のリスクが低くなり、治療中の痛みやダウンタイムもかなり抑えられています。
- 温熱効果
- 光治療では、色に対しての直接の作用だけでなく、皮膚の内部で発生した熱刺激によって線維芽細胞の働きが活性化してコラーゲンがつくり出され、肌のキメやハリを改善する効果も期待できます。光治療を繰り返し行うことは若々しい肌を維持する助けとなります。
セレックVの治療効果
小ジワ、しみやそばかす、くすみ、小鼻・ニキビの赤み、肌のハリ・キメなどの改善
※光治療器でのシミ治療は、シミを一回で取り切るものではありません。限局したシミとり治療をご希望の場合は、レーザーの方が効果が優れています。
光治療の最大のメリットは広いお悩みに対応できること、繰り返すことで肌のハリや質感の改善といった美肌効果です。
治療の詳細について
洗顔後に、毎回医師が前回後の反応と現在の肌状態を確認してその日の照射の波長や出力を決定します。洗顔も含め、顔全体で40-50分程度の施術時間がかかります。
表層にある比較的濃いシミには早い段階で十分な反応が見られることもありますが、通常は5-6回程度の継続的な治療をお勧めしています。
肝斑の悪化リスクが高いと考えられる場合には、波長を切り替えて照射します。また肝斑の治療薬の併用をお勧めすることもあります。
小鼻の赤み・毛穴の目立ちなどのお悩み部分にも適した波長に切り替えて重ねて照射を行います(オプションの料金はかかりません)。
※全顔ではなく「小鼻の赤み」のみのコースもございます。
お勧めの治療間隔:1~1.5ヶ月
注意事項
- 治療回数
- 肌の状態やお悩みによって推奨される回数や頻度は異なります。基本的に最初の数回は1ヶ月に1回の間隔で照射を受け、その後は状態に合わせて治療を繰り返し受けることをお勧めします。
- ダウンタイム
- 顔全体のダウンタイムはほとんどなく、ふわっとした赤みが数十分〜数時間程度ある程度です。施術後すぐメイクをしてご帰宅いただけます。
シミや赤みなど局所的なお悩みに対して効果の高い治療を行った部位は、赤みが出たり数日後に薄いカサブタになることがあります。 - 治療の痛み
- セレックVには優れた冷却機能があり照射時の痛みを軽減します。軽い痛みを感じることがありますが通常局所麻酔は必要ありません。
- 副作用・リスク
- まれですが、施術後に数日間、赤みや皮むけが起こることがあります。また、しみ治療を受けた場合には、かさぶたができて、自然に剥がれて治りますが、これは正常な経過であり副作用ではありません。肝斑(炎症性のシミ)は悪化の可能性があり慎重に照射する必要があります。
- 洗顔・シャワー・入浴
- 当日から可能です。ただし施術を受けた部位をこすらないようにご注意ください。
- ケア
- 擦らず、保湿を心がけ、紫外線ケアにお気をつけください。
料金
セレックV【全顔】 | 1回 27,500円(税込) |
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セレックV【小鼻赤み】 | 1回 8,800円(税込) |
セレックV【口周りの脱毛】(全顔施術の方は追加料金¥5,500で承ります) | 1回 11,000円(税込) |
セレックV【手背】 | 1回 16,500円(税込) |
オプション:ケミカルピーリング | 5,500円(税込) |
オプション:イオン導入(ビタミンC・トラネキサム酸) | 5,500円(税込) |
未成年者の施術に関してお願い
未成年者の自費診療の場合は、必ず保護者ご同席での説明とご同意をいただいています。
※当院では高校生は満18歳を迎えていても未成年者と同等の扱いとしています。
CO2レーザー(脂漏性角化症)
CO2(炭酸ガス)レーザーは、ホクロ(ホクロのレーザー治療に関しては該当ページを参照)や脂腺増殖症や血管腫などの小腫瘍の治療によく使われます。組織を蒸散させて薄く削るように除去できる機器で、わずかな盛り上がりやザラザラした厚みを持つ脂漏性角化症というシミ(イボ)にはとても適した治療です。脂漏性角化症は顔だけでなく首や体幹、手首・手の甲にもでき、これらの部位で治療可能です。
治療後は、ごく浅く削られた”すりキズ”になります。すりキズが上皮化する(新しい皮膚ができる)まで1週間程度は傷を保護する必要があります。キズが乾いてカサブタになった状態を治ったと自己判断して傷の保護を中断してしまうと、炎症後の赤み・色素沈着が長引く原因となります。当院では必ず施術後の診察を行い、傷の保護を終了して良いかどうかお伝えしています。
注意事項
- 通院回数
- 約1週間後に必ず傷を診察します。傷の経過によってはその後も通院が必要な事もあります。
- ダウンタイム
- レーザー後の傷には、絆創膏や創傷保護剤による保護が1週間程度必要です。
傷が治った後の赤みや色素沈着は必ず起こりますが、半年程度で徐々に落ち着きます。 - メイク
- 治療部位以外の部分に関しては、いつも通りメイクやクレンジングが可能です。治療部位も当日から洗顔は可能です。
再診日に傷が治っていることを確認した後、傷痕の赤みや色素沈着にはメイク可能です。 - 合併症・リスク
- 軽度の赤み、色素沈着(数ヶ月〜半年程度続きます)、まれに軽度の凹み
- 治療経過
- 1週間程度で傷が自然治癒します。完全に新しい皮膚がはるまでは、傷の表面が乾燥しないよう傷を保護する必要があります。
- 洗顔・シャワー・入浴
- 洗顔は施術当日から可能です。泡で擦らず優しく洗ってください。洗顔後は清潔なガーゼやタオルでそっと吸い取るようにしてください。
料金
局所麻酔代(冷却のみで施術可能な場合は不要です) | 1,100円(税込) |
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脂漏性角化症・軟性線維種(~1mm) | 3,300円(税込) |
1mmをこえるもの | 1mmごとに1,100円追加 |
再診料(術後チェック) | 1,100円(税込) |
未成年者の施術に関してお願い
未成年者の自費診療の場合は、保護者ご同席での説明とご同意をいただくことにしております。
※当院では高校生は満18歳を迎えていても未成年者と同等の扱いとしています。
デルマトロン
デルマトロン治療は、微弱な電流を用いて皮膚表面をごく薄く焼き皮膚の再生を促します。再生が促されることでメラニン色素が排出され、シミが薄くなります。
施術中はピリピリとした痛みがあるものの局所麻酔が必要なほどではありません。絆創膏の保護が不要で、お化粧や洗顔も通常通り行うことができます。
治療の適応:皮膚表層にあるシミや小さいイボ
※全てのシミやイボがこの治療の適応になるわけではありません。
デルマトロン治療の特徴
- 炎症後色素沈着やキズ跡のリスクが低い
- 代表的なシミ治療法であるQスイッチレーザー治療と比べてデルマトロン治療は炎症後色素沈着のリスクが低いと言えます。
ただしシミを一回で取り切るような効果は、レーザー治療の方が優れています。 - 治療部位を選ばない
- 色に反応させて治療するレーザーや光治療では、日焼けした肌のように濃い色調の肌では副反応が強く出やすい、また毛のある部分への治療は行いにくい、という難点があります。デルマトロンは皮膚の色調に影響を受けないため、濃い色調の部分や眉毛部分も治療可能です(日焼け直後の炎症がある肌にはお勧めしません)。
施術の流れ
- STEP1
- 時計やスマートフォンなど精密機器を身体から離し、治療部位の化粧や汚れを拭き取る
- STEP2
- 処置時間は1箇所につき数十秒〜1分程度。絆創膏保護は不要で上からメイクも可能です。
- STEP3
- 摩擦と乾燥を避けて過ごして約4週間後に再診。 治療回数の目安:同じシミに対して1-3回程度。
料金
~4mm | 2,200円(税込) |
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4mmをこえるもの | 1mmごとに550円追加 |
例)1㎝のシミに対しての施術料金 1回¥5,500(税込)
ケミカルピーリング
酸を顔全体に塗布して古い角質を取り除く治療法です。当院では、【サリチル酸マクロゴール】と【乳酸】という薬剤を使用しており、肌質やお悩みにより医師が適切な薬剤を選択しています。ケミカルピーリングによりターンオーバーの正常化を促し、メラニンの排出を促します。また毛穴の開きや黒ずみにも効果的で、くすみの改善、ハリの回復にも役立ちます。刺激や反応を見ながら塗布の時間を調整して、乾燥肌・敏感肌の方でも安全に受けられるようにしています。
ケミカルピーリングにより成分が浸透しやすくなったお肌にイオン導入により美容成分を浸透させることは非常に有効で,当院ではイオン導入とセットで行っております。(イオン導入については下記参照)
ケミカルピーリングは長く行われており目新しさの少ない治療ですが、その分安全性も効果も適切に評価されており、光治療(セレックV)など他の美肌治療と組み合わせることでより相乗効果を期待できる治療です。
特にレーザー治療やIPLでは濃くなる事が多い肝斑において、メラニンの排出を促進するケミカルピーリング&イオン導入は優れた治療です。
治療回数の目安:数回〜 美肌目的に定期的に受けることが多い治療です。
治療頻度の目安:2週間〜4週間
サリチル酸マクロゴールピーリング
一般的なピーリングで使用されているグリコール酸(AHA)と比べて、サリチル酸(BHA)はより高い角質軟化や除去の作用が期待されます。同じサリチル酸でもエタノールで溶解されたものは痛みや炎症などのリスクがありましたが。これに代わりサリチル酸をマクロゴールという基剤で溶解したものは、角質層だけに反応して軟化・除去が可能となり、副作用を起こすリスクを最小限に抑えることができるようになりました。
高濃度のサリチル酸マクロゴールは、角層や角栓に対して十分な効果と安全性が証明されているピーリング剤です。
乳酸ピーリング
「乳酸ピーリング」は、他のピーリングと比較して肌への刺激が比較的抑えられており、美白効果や保湿効果もあるのが特徴です。肌質を見て医師が適切な濃度を選択します。 乳酸ピーリングは、ニキビ・毛穴治療よりも、くすみやシミ、美白、老化予防など、より”大人の方”の美容治療で選択することが多い薬剤です。若い方でも肌が弱い方では乳酸を選ぶこともあり、メラニン排出を促すことによるニキビ跡の色素沈着を改善する効果が期待できます。
注意事項
- 施術時間
- ケミカルピーリング+イオン導入で、洗顔から終了まで約1時間かかります。
- 治療頻度
- 治療頻度の目安:2週間〜4週間ごと。 数回目以降に肌の質感に改善を感じることが多いです。最初は2~3週間に1度の頻度で受けていただき、状態が改善してきたら4-6週ごとでメンテナンスとしてお受けいただくのがお勧めです。当院ではコース販売は行っておりません。
- ダウンタイム
- 施術後の帰宅時にはメイクはお控えください。
- 施術中の痛み
- 治療中にピリピリや熱を感じることがありますが、終了後に薬剤を拭き取って洗浄すると解消します。辛い時はお知らせください。
- 副作用・リスク
- 個人差はありますが、赤み、ピリピリ、熱感、乾燥、皮むけなどが起こることがあります。
- 洗顔・シャワー・入浴
- 当日から可能です。優しく洗ってよく流し、乾いたタオルで優しく吸水してください。
料金
ケミカルピーリング +イオン導入 |
ケミカルピーリング+イオン導入1剤(ビタミンC) | 16,500円(税込) |
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ケミカルピーリング+イオン導入2剤(ビタミンC+トラネキサム酸) | 19,800円(税込) |
イオン導入
イオン導入器を使った治療で、皮膚に微弱な電流を発生させながら水溶性の美容成分を浸透させます。これまで塗るだけでは吸収されなかった有効成分を、肌の奥までしっかり届けることで高い効果を得られるようにします。ビタミンCやトラネキサム酸を深部まで届けることで、くすみなどの色むらの改善はもちろん、ニキビ痕や炎症後の赤みや色素沈着を早く改善する効果が期待でき、トラネキサム酸の効果により炎症自体にも鎮静的に働きます。
古くからあり目立つ治療ではありませんが、その分安全性と効果が適切に評価されており近年見直されている治療です。ケミカルピーリングに組み合わせることで高い効果を発揮しますが、ピーリング同様、深いシワや凹んだニキビ痕に高い効果は期待できません。
注意事項
- 施術時間
- ケミカルピーリング+イオン導入で、洗顔から終了まで約1時間かかります。
- 治療頻度
- 特に制限はありません。ケミカルピーリングと合わせて月に一度程度がおすすめです。
- ダウンタイム
-
- イオン導入は、ダウンタイムはなく施術後のメイクも可能です。
当院ではケミカルピーリングと併用して行っているため、施術後のメイクはできません。
- イオン導入は、ダウンタイムはなく施術後のメイクも可能です。
- 施術中の痛み
- 痛みはなく、わずかに微弱電流のピリピリを感じるケースがあります。
- 副作用・リスク
- ほとんど副作用はなく、まれに赤みが起こる程度です。
- 洗顔・シャワー・入浴
- 当日も問題なく行っていただけます。
ハイドロキノン
ハイドロキノンはメラニン色素をつくる酵素のチロシナーゼの働きを弱めて色素の産生を抑えます。ハイドロキノンは、一般的なシミや炎症後色素沈着、特に肝斑などレーザー治療などで濃くなることも多いシミに対して有効な治療です。
美容治療としては国内でも長い治療実績があり効果と安全性もわかっている治療ですが、長期間の使用による不可逆的な(元に戻りにくい)副作用も近年報告されていることから、適切な治療期間を決めて使用する事が美容皮膚科学会などでも推奨されています。
当院では、まずハイドロキノンの効果が期待できるシミかどうかを見極めるのと同時に、長期間続けるのではなく治療と考えて期間を決めて使用するようお伝えしています。正しい使用法と注意点を正直にお伝えすることで、この成分の効果を最大限に発揮し、副作用のリスクを軽減することに努めています。
使用上の注意事項
- 使用条件
- 傷、湿疹などの肌に炎症やトラブルがある場合には悪化する可能性があるので使用できません。
- 刺激反応
- 塗布部位に赤みやかゆみ刺激感を感じる事があります。その場合は使用を中断してご相談ください。
- UVケア
- ハイドロキノンによる治療中は、紫外線による色素沈着を起こしやすいため必ずUVケアを行ってください。
- 副作用
- 近年、色素脱失(白く抜ける)や色素沈着(色が濃くなる)という合併症が報告されています。上記の赤みや痒みと違い、使用を中止しても元に戻りにくい反応です。これらのことから、ハイドロキノンを美白ケアの化粧品のように長期間使うことは当院ではお勧めしていません。
これらの副作用は、個人輸入による高濃度製剤の使用や擦り込んで塗るなど不適切な使用法により起きる危険性が高くなるとされています。使用にあたってはくれぐれもご注意ください。 - 塗布するタイミング
- 洗顔して保湿などのスキンケアを終えてから、最後に気になる部分にのみハイドロキノンクリームを優しく塗布してください。
- 仕様上の注意
- ハイドロキノンは医師が診察の上でお渡しする薬剤です。 効果が高い反面、副作用もあり、漫然と使い続けると治りにくい合併症を起こすこともあります。またすべてのシミにハイドロキノンが高い効果を発揮するわけではありません。「シミに良い」などと他の方に譲ったりすることは危険です。
料金
ハイドロキノン4%含有スティック(セルニュープラス) | 3,300円(税込) |
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ハイドロキノ4%含有クリーム(ロート) | 2,200円(税込) |
トラネキサム酸(内服)
トラネキサム酸は肝斑の改善に有効であり、ビタミンC/Eとの併用の内服療法は肝斑治療のスタンダードです。安全性の高い薬剤ではありますが、副作用として、肝機能障害や血栓症のリスク上昇、消化器症状や頭痛、月経異常があり、長期間の内服はお勧めしません。
トラネキサム酸は肝斑以外のシミ(老人性色素斑など)に高い効果を期待できる薬剤ではありません。美白・美肌のサプリメントのように飲み続けるものではないことをご理解いただき、安全に肝斑の治療を行うことに努めています。
当院では、治療効果を最大限に、かつ副作用のリスクを軽減するために、内服期間を3ヶ月〜半年など区切って集中的に治療することをお勧めしています。
肝斑は、紫外線はもちろん摩擦などの要因が深く関連している例がある、一旦良くなっても再燃しやすく完治はしづらい、などが特徴です。当院では、摩擦を避けるスキンケア指導を徹底的に行い、毎月評価を行って3ヶ月程度で治療効果を判定し、一旦休薬としています。
肝斑は短期間で再燃(再び濃くなる)を繰り返しやすいシミです。再び濃くなってきたら再度治療を行います。
美容目的の治療は全て自費診療です。当院ではトラネキサム酸の保険診療での処方は行っておりません。ご了承ください。
料金
肝斑の内服治療(トラネキサム酸/ビタミンC/ビタミンE) 1ヶ月分 | 3,850円(税込) |
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